三河島事故は、1962年5月3日21時37分頃、東京都荒川区の日本国有鉄道(国鉄)常磐線三河島駅構内で発生した列車脱線多重衝突事故です。 常磐線三河島駅構内で、貨物線から進行方向右側の下り本線に進入しようとした田端操車場発水戸行の下り第287貨物列が、出発信号機の停止信号を行き過ぎて安全側線に進入し脱線。先頭の機関車と次位のタンク車が下り本線上に飛び出しました。その直後に三河島駅を1分遅れで出発し下り本線を進行してきた上野発取手行きの下り第2117H電車が下り本線上の貨物列車に衝突しました。2117Hの先頭車と2両目の車両が脱線し、上り本線上に飛び出しました。さらに約6分後、その現場に上野行きの上り第2000H電車が進入し、上り本線上に停止していた2117Hの先頭車と衝突しました。これにより2117Hの先頭車と2両目の前部が原形を留めず粉砕されました。上り2000Hは先頭車が原形を留めず粉砕され、2両目は築堤下に転落して線路脇の倉庫に突っ込み、3両目も築堤下に転落、4両目が脱線しました。 結果、死者160人、負傷者296人を出す大惨事となってしまったのです。
列車運転士が線路上で異音感知や列車分離など緊急の異常を発見した際や、人身事故や脱線などで列車を緊急停止させたときに、乗務員が乗務員室に設置されている防護無線装置のボタンを押すと、その列車から非常信号を乗せた電波が発信され、その電波を受信した列車の防護無線装置が警報を発します。受信した列車が走行中の場合、その列車の運転士は運転中の列車を、運転指令所から指示があるまで無条件でその場に停車させる義務があります。駅でもないところで突然停車し、「非常停止信号(または「危険を知らせる信号」や「列車を停止させる信号」等と言い換えられる)を受信しました。原因を調べております」と車掌による車内アナウンスがされる場合が多いです。これにより、事故や支障の起きている地点に列車が進入するのを防ぐ事ができ、二次事故を未然に防ぐ事が出来ます。なお発報後は運転指令所等と連絡し、指示を受けた上で装置のボタンを復位して信号を止めるが、信号が止まってもすぐに運転を再開できるとは限らず、これも指令所の指示を受けることになります。 しかし、防護無線は自動列車停止装置や自動列車制御装置とは違い、列車の停止を促すための信号であって、停止させるための手配をかけるのは運転士自らであり、受信したからといって列車に自動的にブレーキがかかるものではないです。また、防護無線装置固有の識別番号から車両を特定する事は可能であっても、どの列車が発報したのか、何が危険なのかなどといった情報は含まれていません。 なお、防護無線の電波が届く範囲は発報地点から半径約1~2km圏内といわれているが、電波の特性上それ以上届く場合もあります。防護無線が発報されると、路線が過密に入り組む大都市圏などでは、事故の発生している路線とは全く関係のない別の路線の列車にも影響することがあります。これは路線が併走する箇所等で事故が発生した際、併走する路線から列車が事故現場に進入してくるのを防ぐためである。防護無線の発報が他の線区に広く影響を及ぼした例としては、1986年11月26日、綾瀬駅に停車中の常磐線各駅停車の乗務員が誤って防護無線を発報してしまい、首都圏の10線区23本の列車が防護発報を受け緊急停止した事例がす。これは綾瀬駅が高架だったため、防護無線が想定した到達範囲をはるかに超え、広範囲にわたって電波が届いてしまったことによるものです。
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